基本的な対応法は「3ステップ」
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家族や友人が、調子が悪そうなときの対応法は、次の3つ(ACE)です。
■ 1 声をかける(Ask)
■ 2 話を聞く(Care)
■ 3 エスコートする(Escort)
■ 2 話を聞く(Care)
■ 3 エスコートする(Escort)
最初は、声かけから。【1】声をかける へ。
【1】声をかける(Ask)
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家族や友人が調子が悪そうなときには、声をかけてください。
(例)
「大丈夫?」
「疲れてない?」
「このごろ元気がないように見えるんで、ちょっと心配になったんだけど・・・」
「疲れてない?」
「このごろ元気がないように見えるんで、ちょっと心配になったんだけど・・・」
声をかけたときの反応で、気になることがあれば、次のステップ(【2】話を聞く)へ。
【2】話を聞く(Care)
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声をかけてみて、気になることがあれば、少し時間をとって、話を聞いてみましょう。
何らかのストレスや悩みを抱えているかもしれません。
話をじっくりと聞くことは、効果的な「ケア」となります。ともかくじっくりと話を聞いてあげてください。
家族・友人どうしの会話ですから、どんな話し方でも大丈夫です。日常の会話として普通に話しましょう。
ただ、会話の最後に一言、次のような言葉を付け加えておくと良いでしょう。
(例)
「今日は、いろいろと話ができてよかった」
■ 健康面が気になる場合
健康面が気になる場合は、できる限り早く、医師など専門家の力を借りて下さい。
次のステップ(【3】エスコートする)へ。
次のステップ(【3】エスコートする)へ。
【3】エスコートする(Escort)
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不調の兆候がありそうならば、医師や専門家のサポートを受けられるようにエスコートします。
病院をすすめると、「病人扱いするな!」と相手から怒られるかもしれません。「放っておいてくれ」と言われるかもしれません。家族、友人だからこそ、激しい言葉を向けられることがあります。それでも、心配なときには病院をすすめましょう。
病院をすすめて拒否されてしまうと、自分の中に、すごく不安な気持ちが出てきます。
そういうときには、自分一人で抱え込まずに、他の人に相談してみてください。「そういう状態なら、もう一度強くすすめたほうがいいよ」と言ってくれるかもしれませんし、「少し待ってみたら」と言われるかもしれません。そういう意見も参考にしながら考えましょう。ともかく、自分一人で抱え込まないことが大切です。
(例)
「一度病院で診てもらおうよ。診てもらって何でもなければ安心できるだろうし」
「私も一緒に行くから」
「私も一緒に行くから」
■ 心療内科や精神科は早めの予約を
心療内科、精神科などは予約が必要になる場合が多く、混み合っている場合もあります。早めに予約をしましょう。
予約がかなり先になる場合や、心療内科、精神科などに行きたがらない場合には、できるだけ早く医療的な判断をしてもらうために、まずは近くの内科で診察してもらう方法もあります。
本人が自分一人で行きにくそうであれば、できるだけ同行しましょう。一緒に行くことは、大きなサポートとなります。
ご家族が同行する場合、診察室内に入るかどうかは、本人に確認してください。家族といえども聞かれたくない話はあるかもしれません。「診察室までついて行ったほうがいい?」と聞いて、本人が「一人でいい」と言ったら、待合室で待っていましょう。
予約がかなり先になる場合や、心療内科、精神科などに行きたがらない場合には、できるだけ早く医療的な判断をしてもらうために、まずは近くの内科で診察してもらう方法もあります。
本人が自分一人で行きにくそうであれば、できるだけ同行しましょう。一緒に行くことは、大きなサポートとなります。
ご家族が同行する場合、診察室内に入るかどうかは、本人に確認してください。家族といえども聞かれたくない話はあるかもしれません。「診察室までついて行ったほうがいい?」と聞いて、本人が「一人でいい」と言ったら、待合室で待っていましょう。
心身の不調の可能性が高いと思われる人に対しては、家族や友人の役割は、医療機関への「エスコート役」と考えて下さい。
再度、声をかけ、話を聞く
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医療機関受診後に、もう一度、声をかけて、フォローすることが大切です。
【3】エスコートする → 【1】声をかける、の各ステップをループさせていくと、より効果的です。
(例)
「その後どう?」
「何か私にできることある?」
「何か私にできることある?」
医療的な判断をしてもらったあとに、カウンセラーなど、じっくりと話を聞いてくれる専門家に相談するのもいいでしょう。カウンセラーのところにも、一緒に付き添うエスコートはとても大切です。
*不調の人を支援することは大切ですが、自分自身がストレスをためないように、無理のない形で、対応を進めていくことを心がけて下さい。
解説:エスコートがポイント
ACE(アスク、ケア、エスコート)のポイントは、エスコートです。「エスコート」という言葉は、「付き添う、同行する」という意味です。
ACEは、アメリカ陸軍で自殺予防のために考案されたコンセプトです。自殺予防で一番大切なことは「一人にしないこと」とされています。エスコートという言葉には、「護衛する」という意味もあり、「一人にしない」という意味も込められています。
実は、ACEでは、自殺の恐れがある人に対しては、「死にたいと思っているんじゃないの?」とダイレクトに聞いてください、となっています。仲の良い人や家族が聞かなければ、聞けないことです。
誰もが「そんなことを聞いてはいけないのではないか」と思っています。しかし、ダイレクトに聞かなければ、本当の問題解決につながらないということでしょう。
ただ、アメリカと日本では文化が違いますから、アメリカの方法が日本人にも適した方法かどうかはわかりません。したがって、その部分はあえて外しました。
ともかく、大事なことは、寄り添うこと、付き添うことです。
現実には、いつも付き添っていることはできませんが、頭のどこかに「理想は、エスコート(付き添い)」ということを残しておいていただくと良いのではないかと思います。
ACE(アスク、ケア、エスコート)のポイントは、エスコートです。「エスコート」という言葉は、「付き添う、同行する」という意味です。
ACEは、アメリカ陸軍で自殺予防のために考案されたコンセプトです。自殺予防で一番大切なことは「一人にしないこと」とされています。エスコートという言葉には、「護衛する」という意味もあり、「一人にしない」という意味も込められています。
実は、ACEでは、自殺の恐れがある人に対しては、「死にたいと思っているんじゃないの?」とダイレクトに聞いてください、となっています。仲の良い人や家族が聞かなければ、聞けないことです。
誰もが「そんなことを聞いてはいけないのではないか」と思っています。しかし、ダイレクトに聞かなければ、本当の問題解決につながらないということでしょう。
ただ、アメリカと日本では文化が違いますから、アメリカの方法が日本人にも適した方法かどうかはわかりません。したがって、その部分はあえて外しました。
ともかく、大事なことは、寄り添うこと、付き添うことです。
現実には、いつも付き添っていることはできませんが、頭のどこかに「理想は、エスコート(付き添い)」ということを残しておいていただくと良いのではないかと思います。
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