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                              ストレスケア・コム 代表コンサルタント 加藤貴之



アメリカはメンタルヘルス改革を推進中


 今アメリカでは、メンタルヘルス改革の取り組みが始まっています。政府も力を入れ、医療、メンタルヘルス団体もメンタルヘルス改革のために取り組み始めています。

 このメンタルヘルス改革の基盤となっているのが、大統領の指示で2003年にホワイトハウスに提出された「メンタルヘルス改革最終報告書」です。

 提出されたメンタルヘルス改革のゴールの一つが、「コンシューマー・センタード」です。


「コンシューマー・センタード」とは?


 「コンシューマー・センタード」というのは、消費者(利用者)中心主義です。いかに利用者の視点に立てるかが改革の最大のポイントとされています。

 「コンシューマー(利用者)」に呼応するものは「プロバイダー(提供者)」という概念です。コンシューマーを中心に考えるならば、医師や、カウンセラーや、ソーシャルワーカーは、サービスの「プロバイダー」であるという位置づけです。

 また、政府や自治体も、さまざまな医療福祉施策を実施するわけですから、政府や自治体も「自分たちはサービス・プロバイダーである」という意識が重要とされています。


プロバイダーがなわばり意識を越えて連携することが重要


 メンタルヘルスの世界では、医師、カウンセラー、ソーシャルワーカー、産業医、人事労務担当者など様々な関係者(サービス・プロバイダー)がおり、それらの人が連携をとって対応することが必要とされています。ところが、その連携が十分にとられていないのが実状です。

 政府、自治体にも同じことが言えます。政府機関や州政府機関においても、なわばり意識が強く、各省庁・州が必要な連携をとっていないようです。このような断片化されたバラバラのサービスでは、利用者のための良質なメンタルヘルスサービスにはならないと指摘されています。

 政府や公共機関もサービス・プロバイダーの一つなのですから、各省庁と州政府、そして医師やカウンセラー、医療保険会社などの民間が、十分に連携をするべきであり、そうでなければ「利用者中心のメンタルヘルス」にはならないと指摘されています。

 このように、単に医療業界、メンタルヘルス業界の改革だけでなく、政府の制度にまで踏み込んだ重い意味を持つのが、メンタルヘルス改革最終報告書に書かれている「コンシューマー・センタード(利用者中心主義)」の中身です。

 これだけの重い意味を持つものだけに、一省庁ではなく、大統領命令でメンタルヘルス委員会が設立されて、改革案が提出されたのです。


国家戦略としての「メンタルヘルス改革」がスタート


 この報告書を受けて、アメリカでは、政党間のなわばり意識を超えて、超党派でさまざまなメンタルヘルス関係の立法措置が推進されています。メンタルヘルス関連の各学会も、連携して立法を支援したりするなど、様々な面で「メンタルヘルス改革キャンペーン」を推進していこうとしています。

 このようにアメリカでは、国を挙げて、「メンタルヘルス改革」が推進されようとしています。

 それは、メンタルヘルスが体の健康にも大きな影響を及ぼすものであること。また、国家としても、メンタルヘルス改革を推進することは、医療費抑制、青少年育成、障害者ケア、労働生産性向上、犯罪抑制、国防など、あらゆる重要政策を促進させると考えられているからです。
 ちなみに、この認識はヨーロッパ諸国でも共通のものとなってきています。欧州連合では、メンタルヘルスを加盟国の重要な国家戦略と位置づけており、2008年にメンタルヘルス協定が結ばれています。

 アメリカでは、政府、議会、そして民間がこの報告書の推進に力を入れた結果、自殺予防法が成立したり、十年以上議論しているのに成立させることのできなかったメンタルヘルス・パリティ法が2008年の10月にようやく成立したりと、少しずつ成果が出始めています。

 もちろん、「コンシューマー・センタード」は、非常に高い理念だけに、一気に実現することはできないでしょう。しかし、だからといって、取り組まないでいては、いつまでたっても、理念に近づくことはできません。


日本のメンタルヘルスのために


 言うまでもなく、「利用者中心のメンタルヘルス」は、日本のメンタルヘルスにおいても非常に重要な視点です。

 少しでも、日本で「コンシューマー・センタード」の理念が推進されるように、私たちも自分たちに何ができるかを考え続けていきたいと思います。


(2008年11月)







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